流通・小売・運送業界の採用担当者で「求人を募集してもうまく採用できない」とお悩みの方は少なくないのではないでしょうか?採用を成功させるためには、同業界の方の転職意識を理解し、対策を練る必要があります。
そこで人材会社で転職領域の仕事を15年間経験してきた私から悩める採用担当者へ、データを活用しながら採用成功のポイントを具体的にご紹介します。
対象業界
下記いずれかに該当する業界の採用担当者向けの記事となっています。
1.卸売
総合商社/建材・住設卸/資源卸/金属卸/化学品卸/繊維商社/パイプ関連機材卸/機械部品卸/紙・パルプ卸/電子部品・半導体商社/電気製品販社/電設資材卸/産業用機械・機器卸/情報機器商社/中古車オークション/穀物メジャー/専門食品卸(水産物卸)/専門食品卸(食肉卸)/専門食品卸(農作物卸)/酒類・食品卸/業務用食品・食材卸/医療用機器販売/医薬品卸/家具卸/日用品卸/玩具卸/花き卸/輸送機器用品製造・卸
2.小売
百貨店/GMS/食品スーパー/コンビニエンスストア/100円ショップ/ディスカウントストア/酒類専門店/ホームセンター/調剤薬局/ドラッグストア/カジュアル衣料専門店/アパレル専門店/紳士服専門店/呉服販売/靴専門店/バッグ専門店/生活雑貨店/スポーツ用品店/ゴルフ専門店/玩具・ベビー用品専門店/宝石・貴金属販売/眼鏡・コンタクトレンズ販売/家具・インテリア専門店/美術品販売/リサイクルショップ/テレビ通販/通信・訪問販売(化粧品)/通信販売(衣料・生活関連)/通信販売(文房具・事務用品)/書店/古本チェーン店/ビデオ・CDレンタルショップ/レコード・楽器販売店/ゲームソフト販売店/家電量販店/パソコン専門店/携帯電話販売/通信回線販売/OA機器販売/自動車販売/中古車ディーラー/カー用品店/ガソリンスタンド
3.運輸サービス
鉄道/タクシー/バス/トラック(企業物流)/トラック(低温物流)/トラック(宅配便)/トラック(引越)/倉庫/外航海運/内航海運/港湾運送/航空輸送/国際貨物フォワーダー/空港施設・航空関連サービス/航空チャーター/航空測量
流通・小売・運送業界の方が詳しく知りたくなる求人情報
それではデータを活用しながら採用成功のポイントを具体的に解説していきます。
※この記事では、キャリア採用ラボが公表した『業界別の転職意識調査』を出典元としています。
流通・小売・運送業界の方が詳しく知りたくなる求人情報は「モデル給与、平均給与、評価制度など」と「休日休暇制度(有給日数など)」が多く、それぞれへの回答が5割を超えています。
そして「平均残業時間、残業手当など」「福利厚生制度の詳細」が4割前後で続いています。
1位 | モデル給与、平均給与、評価制度など | 53.7% |
2位 | 休日休暇制度(有給日数など) | 50.0% |
3位 | 平均残業時間、残業手当など | 44.7% |
4位 | 福利厚生制度の詳細 | 39.3% |
5位 | 社内の雰囲気や人間関係 | 30.3% |
また、TOP5には入っていませんが、この業界の特徴としては「入社後すぐの流れ」が21.3%で(業界平均15.0%より)高いところです。
流通・小売・運送業界の方が転職先を決めるポイント
流通・小売・運送業界の方が転職先を決めるポイントは「休日が適正に取れて生活にゆとりができる」「会社に将来性、安定性がある」がともに5割前後と高い結果となっています。
1位 | 休日が適正に取れて生活にゆとりができる | 55.3% |
2位 | 会社に将来性、安定性がある | 49.3% |
3位 | 希望の勤務地である | 39.0% |
4位 | 残業時間が適正範囲内である | 38.0% |
5位 | 会社の事業内容が魅力的である | 26.7% |
流通・小売・運送業界の方の仕事のやりがい
流通・小売・運送業界の方の仕事のやりがいは「昇格・昇進する」が50.7%と、2位の「スキルアップ・自己成長を実感する」の39.0%を大きく引き離す結果となっています。
1位 | 昇給・昇進する | 50.7% |
2位 | スキルアップ・自己成長を実感する | 39.0% |
3位 | 興味のある分野の仕事をする | 33.7% |
4位 | 顧客に評価される・感謝される | 31.7% |
5位 | 自分の働きが直接的に報酬に反映される | 27.3% |
特に「昇格・昇進する」は業界平均44.2%よりも6.5ポイント高く、出世欲が高い業界であることが分かります。
人事・採用担当者へ~募集要項作成時のアドバイス~
以上の結果を踏まえると、流通・小売・運送業界は、年収、休日休暇などへのこだわりが強いので、初年度年収や数年後のモデル年収、そして有休の取得状況をきちんと紹介できると良いでしょう。
また、「入社後すぐの流れ」を知りたがるのもこの業界の特徴です。
他の業界と比べて特殊なスキルや経験を必要とする割合は低いため、早いうちに仕事に慣れて即戦力として活躍したいという意思の表れだと推察できます。
ゆえに、最初にどのような仕事を担当するのか、どのような上司にどのような方針で指導されるのかを詳しく伝えていきたいところです。
これは「昇格・昇進する」が他の業界よりも高いことからも納得できます。
つまり、早急に職場に慣れて活躍し、出世していきたいという野心的な一面も併せ持つのが特徴です。
ココがポイント
- 全体では、年収、休日休暇などへのこだわりが強い
- 独立心が強く、早急に職場に慣れて出世していきたいという野心的な一面も!
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